人材派遣が登場した当時は、派遣と言えば技術系の専門的な仕事が主で、社内に有用な人材がいないことから派遣が重宝されていたようで、条件面も優遇されていました。それが、規制緩和により製造派遣が解禁されて、自由化されたあたりから派遣という働き方が一般的なものとなってきました。現在の派遣はプロフェッショナルというより、アウトソーシングの延長のような扱いです。技術系やクリエイティブ系のような専門性を必要とする職種もありますが、一般事務や販売のように未経験の人でも応募できる仕事も増えています。
IT・技術系の仕事で派遣される人は、手に職を持っていますから派遣切りにあったとしても、次の仕事を見つけることはそれほど難しいものではないでしょう。スキルを磨いて、転職に添えておけばいいことです。IT・技術系の派遣に関しては、昔も今もそれほど大きな変化はありません。
クリエイティブ系の派遣も、才能や実力があれば転職が難しい職種ではありません。もともとフリーランサーや独立する人の多かった職種なので、派遣されやすい仕事ということが言えるでしょう。センスが良ければ、派遣をしばらく続けてスキルをあげてから、独立することも可能です。
介護や福祉の分野でも、派遣は増えています。高齢化社会でニーズの高い職種ですから仕事は山ほどあり、転職しやすい分野です。ただし、仕事内容がキツク、離職率の高い分野なので慢性的な人手不足となっています。
上にあげたように技術や才能がないと採用されないジャンルの派遣もありますが、一般事務や販売などの派遣については特に資格などは必要なく、誰にでもやれる仕事です。ただ、誰にでもやれることから派遣切りされやすい職種なので、次の仕事を探す必要に迫られそうです。
派遣で最も多いのは、一般事務の仕事で、どこの企業にもある部署です。仕事内容は電話応対や来客応対、書類の作成やファイリングなどで、高度なスキルを必要としない仕事です。未経験者でも応募できることから応募者が多く、意外に採用されるのが難しかったりします。
販売の派遣も、未経験者でも応募できますが、接客業の経験があれば有利です。面接では見た目が大事で、明るく感じが良く、コミュニケーション力が高そうな方が、採用されやすくなります。